よくある質問

- FAQ -

その他

食品加工用工具は製作できますか?

製作可能です。

「特殊精密切削工具.com」では、食品加工用のドリル・エンドミルの製作実績が多数あり、例えば野菜のヘタ取り用ドリルや冷凍肉加工用エンドミルを製作したことがあります。

前者は、先端形状がローソク型になっており、切削面を必要以上にキズ付けず綺麗にヘタの部分をくりぬくことができます。後者は、冷凍肉の不要な箇所を削るのに用いられ、刃径をΦ25mmに設定することにより、刃に剛性を持たせて一度に多量の切削をできるようにしました。両者はいずれもステンレス材を採用しました。

一般に、食品加工用工具の材質には、ステンレス材が採用されます。というのも、生物学的安全性の観点から、耐食性に優れた材料を使用することが望ましいためです。

また、「特殊精密切削工具.com」では、骨を穿孔するためのドリル・エンドミルといった医療術具の開発・製作に2006年から取り組んでおり、生体適合性(使用して生体に有害な影響を及ぼさない性質か)が認められているステレンス材の加工実績がございます。
「特殊精密切削工具.com」では、工業用だけでなく、食品加工用工具に関するご相談も受け付けております。食品加工用の工具でお困りの際は是非当社にご相談ください。

ステンレス製の切削工具は製作できますか?

はい、製作可能です。

「特殊精密切削工具.com」には医療や食品向けのステンレス製切削工具の製作実績が多数あり、例えば医療用オメガドリル・医療用テーパーリーマ・医療用タップ・医療用段付きドリルのほか、食品加工用ドリル・エンドミルなどを製作したことがございます。

一般に、ステンレス材の研削加工技術を確立するのは極めて難しく、切削工具業界でもこの分野に参入しているところはほとんどありません。

「特殊精密切削工具.com」は、医療分野への参入を決めた2006年以降、それまで培った工具開発・製作の技術・技能を駆使してステンレスの研削加工に挑戦しました。挑戦当初は、当社内で技術確立されていたハイス・超硬と同じような研削加工は通用しませんでした。砥石のスペック改善や加工条件の見直しなどを重ねた結果、ステンレス製の医療用術具・食品加工用工具の製作が可能になりました。

また、当社は特殊精密切削工具を専門とし、単品・小ロットの注文からでも対応しており、ステンレス製切削工具の製作に関して何かお困りの際は、お気軽に当社までお問い合わせください。

食品加工用切削工具の材質にステンレスを使用しても問題ないのでしょうか?

問題ございません。

食品衛生法第18条に基づき、「食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)」により、規格が定められています。この規格内の「A 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料一般の規格」では、原材料について記載されております。容器・器具の原材料は、鉛・アンチモンの含有量が基準値以下であれば問題ございません。

ステンレスはJIS規格にて構成成分が定められている合金であり、鉛・アンチモンを含有しません。そのため、鉛・アンチモンの溶出が無いので、食品加工用として使用可能です。

「特殊精密切削工具.com」では、工業用だけでなく、食品加工用の切削工具も受け付けております。
食品加工用の切削工具でお困りの際は、是非当社にご相談ください。

どのようなステンレス材の切削工具の実績がありますか?

「特殊精密切削工具.com」のステンレス製切削工具は、医療向けが大半を占めています。

特に、医療用術具においては

  • マルテンサイト系ステンレス鋼のSUS420J2
  • 析出硬化系ステンレス鋼のSUS630

の実績が多いです。医療用術具は人体に使用されるため、特に耐食性が要求されます。また、人体の部位によっては硬度も必要になります。硬度を必要とする場合はSUS420J2、低い硬度(HRC43程度)でも良い場合はSUS630を使用しています。

ステンレス鋼は炭素量が少量である程、耐食性が向上します。更に、クロム量が18%前後だと耐食性向上に最も良い量であり、16%以下になると劣化が始まり10%以下になると急速に劣化します。また、表面保護被膜を作って耐酸化性、耐食性を向上させます。SUS420J2、SUS630の成分と硬度(HRC)を表したものを下記の表に示しています。

系統 材質 化学成分(%) 硬度(HRC)
C Si Mn P S Cu Ni Cr Nb
マルテンサイト系 SUS420J2 0.26~0.40 1.00以下 1.00以下 0.04以下 0.03以下 12.00~14.00 50~54
析出硬化系 SUS630 0.07以下 1.00以下 1.00以下 0.04以下 0.03以下 3.00~5.00 3.00~5.00 15.00~17.00 0.15~0.45 40~44

上表の通り、SUS420J2はSUS630に比べ、炭素量が多く、クロム量が16%以下のため、錆びやすいです。また、SUS420J2はSUS630よりも硬度(HRC)が高いため、硬度を必要とする場合に使用されますが、錆びやすいため、不動態化処理を行って錆びにくい状態にしています。それに比べ、SUS630はSUS420J2よりも炭素量が少なく、クロム量が18%付近であるため、錆びにくいです。更に、SUS630はニッケルを含んでおり、クロムと併存した場合、耐食性は更に向上します。

ステンレス材の切削工具に関して何かお困りの際は、一度、当社までお問い合わせください。

>>ステンレス材の切削工具の事例

>>ステンレス加工用の切削工具の事例

ステンレスは難削材と言われていますが、切削工具としての品質を担保することはできますか?

ステンレス製切削工具を製作する上での難しさもあります。硬くて研削しづらい上に加工時の熱が逃げないため、工具が早く傷んでしまいます。ステンレスは超硬・ハイスと比較して軟らかく、粘っこい材質です。そのため、軟らかいと加工時にたわみが発生しやすく、粘っこいと砥粒が失われ、摩耗が激しくなります。加工時に発生するバリが超硬・ハイスよりも大きいため、形状が安定し難いです。また、超硬・ハイスと同様の研削をすると、砥石の目詰まりが発生します。

切削工具業界において、切削工具にステンレスを使用している企業は少ないです。当社では上記理由により、ステンレスの研削加工技術を確立するのは困難でした。そこで、長年培った技術・技能を駆使して、ステンレスの研削加工に挑戦しました。挑戦当初、社内で技術確立されていた超硬・ハイスと同様の研削加工は通用しませんでした。砥石の仕様改善や加工条件の見直しなどを重ねたことで、ステンレスの研削加工技術を確立させました。

ステンレス製切削工具に関して何かお困りの際は、一度、当社までお問い合わせください。

ステンレスは、なぜ難削材と言われているのですか?

ステンレスは、強度が高く熱伝導性が低いためです。硬くて研削しづらい上に加工時の熱が逃げないため、工具が早く傷んでしまいます。ステンレスは超硬・ハイスと比較して軟らかく、粘っこい材質です。そのため、軟らかいと加工時にたわみが発生しやすく、粘っこいと砥粒が失われ、摩耗が激しくなります。

ステンレス製切削工具を使用するうえでのデメリットはなんですか?

ステンレス製切削工具を使用するうえでのデメリットは、超硬・ハイスと比較した際、ステンレス製切削工具は硬度が低いため、金属材料の加工には向いていないことです。

材料の硬度に対して切削工具の硬度が低いと、加工時に工具が曲がる・刃先が潰れるなどの現象が発生してしまいます。

切削工具業界において、切削工具にステンレスを使用している企業は少ないです。当社では上記理由により、ステンレスの研削加工技術を確立するのは困難でした。そこで、長年培った技術・技能を駆使して、ステンレスの研削加工に挑戦しました。挑戦当初、社内で技術確立されていた超硬・ハイスと同様の研削加工は通用しませんでした。砥石の仕様改善や加工条件の見直しなどを重ねたことで、ステンレスの研削加工技術を確立させました。

ステンレス製切削工具に関して何かお困りの際は、一度、当社までお問い合わせください。

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