技術提案事例

- Solution -

刃型とシャンク長の見直しによる加工面品質の最適化

深穴加工用のドリルの振れを抑えるために、刃型とシャンク形状を見直したことで加工面精度の向上につながった技術提案事例です。

Before

Before

ご依頼いただいたお客様からは、深穴加工用ドリルで加工していたものの、穴が曲がる現象が出ていると特殊精密切削工具.comにご相談いただきました。深穴加工の場合にはシャンクから刃先までが長く遠くなるために、ドリルそのものの僅かな振れや食い付き時の芯ずれの影響で穴が曲がってしまうことがあります。食いつき位置が不安定となることから、ドリルに振れが生じてしまいます。

After

After

お客様へのヒアリングを重ね、ワーク形状がサンドイッチパネル状になっていて、それぞれのパネルの穴がズレてしまっていることが分かりました。そこで特殊精密切削工具.comでは、パネルを貫通させるのに必要最低限の刃長を設け、その後ろを刃径とほぼ変わらない首径にして剛性を持たせつつ、接触面積を減らす設計にしました。また、直進性を持たすために刃型をダブルマージンにしました。これにより、それぞれのパネル間での穴ズレが無くなり、食いつき時の振れ抑制につながり、加工精度面の安定化を実現しました。

ここがポイント!

特殊精密切削工具.comでは、難易度の高い加工でも、加工状態を考察し問題の本質を捉え、どうすれば問題解決出来るかを一緒に考えさせていただきます。今回の事例のように特殊な形状をしたワークの加工においても特殊精密切削工具.comが培ってきたノウハウと切削理論で問題解決できました。お困りごとがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。