お客様は、穴あけ加工において複数工程を要することに課題を抱えていらっしゃいました。特に、既存の方法では3工程もの手間がかかるため、加工時間の長さや工具交換の手間が生産効率を低下させる要因となっていました。この「多工程の集約」こそが、お客様の喫緊の課題だったのです。

この課題に対し、私たちは段付きドリルをご提案しました。小径と大径が一体となったこの特殊ドリルは、複数の工程を1回の加工で完結させることを可能にします。特に、3段の段付きドリルは、小径部と大径部のバランスを考慮したウェブ厚やねじれ角の設定が非常に難しいのですが、当社がこれまでに培ってきた製造ノウハウを最大限に活用し、それぞれのワーク材質（鋳鉄、真鍮）に最適な設計を行いました。

その結果、実際この段付きドリルをご使用いただいたところ、お客様が望む通りの加工が問題なく行われ、ドリルの折れや切りくずの詰まりといったトラブルも一切発生しませんでした。 当社の長年の経験と技術力は、複雑な段付きドリルの設計・製造において、ウェブ厚やねじれ角といった細部にわたる最適な設定を可能にし、お客様の加工効率を大幅に向上させます。

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