リーマのねじれ角の種類と用途
リーマは、どのような工具?
リーマは、ドリルなどで開けられた穴の内面を、より高い精度と滑らかさに仕上げるために使用される回転工具です。エンドミルが材料を削り出して形状を作るのに対し、リーマはすでに存在する穴の内径を精密に拡大し、表面を滑らかにすることを主な目的としています。
>リーマの基礎知識・各部の名称【切削工具の基礎知識シリーズ】
リーマのねじれ角の種類と用途
ねじれのつる巻線とその上の一点を通るリーマの軸に平行な直線とがなす角のことです。リーマ軸に溝が平行な状態を直刃リーマと呼び、取付け方向から見て切れ刃が時計回りにねじれている状態を右ねじれ刃リーマ、切れ刃が反時計回りにねじれている状態を左ねじれ刃リーマといいます。
ねじれ角は 8°~15°に設定されています。ねじれ角を小さくすると、すくい角が小さくなり切削抵抗が大きくなりますが、リーマの剛性が向上します。
反対に、ねじれ角を大きくすると、すくい角が大きくなり切削抵抗が小さくなりますが、リーマの剛性が低下します。使用用途や加工条件などに応じてねじれの種類を選択する必要があります。
詳しくはリーマのねじれ角(下記の表)をご覧ください。
リーマのねじれ角 |
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ねじれの 種類 |
ねじれ角 | 特徴・用途 |
直刃リーマ | 0° | ・リーマ軸に溝が平行な状態 ・主にバニシングリーマを使用 ・切削抵抗が大きい ・剛性が高い ・穴の表面の仕上がりを良くする ・真円度を良くする |
右ねじれ刃 リーマ |
約8°~15° | ・切れ刃が時計回りにねじれている状態 ・主にスパイラルリーマを使用 ・切削抵抗が小さい ・真円度を良くする ・切削効率を向上させる |
左ねじれ刃 リーマ |
約8°~15° | ・切れ刃が反時計回りにねじれている状態 ・主にスパイラルリーマを使用 ・切削抵抗が小さい ・真円度を良くする ・切削効率を向上させる |
リーマについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>リーマの基礎知識・各部の名称【切削工具の基礎知識シリーズ】
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