技術コラム

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サブランドドリルの特徴・メリット

はじめに

切削工具の中でも特に優等生とされるサブランドドリル。しかし、その開発・製作の難易度や手間から、製作可能な工具メーカーは少なく、撤退するメーカーも相次いでいます。
今回は、このサブランドドリルの特徴やメリットについて、サブランドドリルの開発・製作実績が豊富な特殊精密切削工具.comが解説します!

>>ドリルとはどのような工具?各部構成名称についてご紹介

>>ドリルの加工時に起きるトラブルとその対策について

>>ローソクドリルと一文字ドリルの違いとは?

 

サブランドドリルとは?

サブランドドリル2

サブランドドリルとは、大径に小径部の溝を持つ複溝の段付きドリルです。主な用途は、ネジ下穴やボルト穴の加工です。

 

サブランドドリルのメリット

サブランドドリルのメリットについてご説明します。

①再研磨性が高い

サブランドドリルの再研磨は、通常の段付きドリル(単溝)と同様に小径の先端、大径の刃型を研磨します。2種類の溝を持っており小径側と大径側で切刃が分かれるため、大径の刃型を再研磨する際に小径外周部食い込みを防ぐことができます。そのため、マージン長不足による振れ、外周が小さくなることによる剛性の低下等は発生しなくなります。

一方、段付きドリル(単溝)の場合、大径の刃型を再研磨する時に砥石が小径の外周に食い込んでしまうため、マージン長が短くなります。マージン長が短くなると、振れが発生し加工が安定しません。また、外周が小さくなるため、剛性が弱まり、折損してしまう恐れがあります。

以上の理由から、サブランドドリルは段付きドリル(単溝)と比べ、再研磨回数を多くとることができます。

②2段穴を開けることができる

通常の段付きドリルが小径部で下穴を開け大径部で面取りを行うのに対し、サブランドドリルは大径部の刃先部長さがあるため、下穴加工+面取り+2段穴開けを一工程で行うことができるため、より一層工程集約することができます。

③切り粉の排出性が高い

穴加工用溝と面取り加工用溝が分かれており切り粉がスムーズに排出されるので、切り粉詰まりのリスクを低減することができます。

 

サブランドドリルと段付きドリルの違い

サブランドドリルと混同されやすいのが、段付きドリルです。
前の段落と重複する点もありますが、サブランドドリルと段付きドリルの違いをまとめると下表の通りになります。

サブランドドリル 段付きドリル
再研磨性 非常に高い 高い
機能性 一工程で下穴加工+面取り+2段穴開けまで可能 一工程で下穴加工+面取りまで可能
切り粉の排出性 高い 普通

>>特殊段付きドリル 開発サービス

>>段付きドリルの製作実績

 

特殊精密切削工具.comによるサブランドドリルの開発・製作

サブランドドリルの特徴・メリット|特殊精密切削工具.com

サブランドドリルの豊富な開発・製作実績

特殊精密切削工具.comには、サブランドドリルの開発・製作実績が豊富で、具体的には、最大径Φ35.0mm、最小Φ1.0mmのサブランドドリルの実績がございます。

サブランドドリルは、一般的な段付きドリル(単溝)に比べ刃型等の形状が複雑であり、開発・製作することは簡単ではありません。そのため、切削加工・切削工具だけでなく、被削材の性質などについても熟知している必要があります。

また、再研磨性が高いことからランニングコストは抑えることができますが、一般的な切削工具・単溝の段付きドリルと比較して、開発・製作に伴うイニシャルコストが上がるため、コスト面についても充分に考慮する必要があります。

特殊精密切削工具.comは、上記のようなサブランドドリルの開発・製作において注意すべきポイントについて、長年の経験に裏打ちされたノウハウがございます。

>>特殊ドリル 開発サービス

>>ドリルの製作実績

>>ドリルに関するよくある質問

 

サブランドドリルの製作に特化した業界屈指の研削加工技術

ステンレス製切削工具の用途とメリット|特殊精密切削工具.com

特殊精密切削工具.comは、サブランドドリルの刃型等を加工する際は、高精度研削加工を得意とするSchuette製の高精密5軸CNC研削盤、325Linear、335Linearを使用します。これにより、ロット内のバラツキが小さく、安定した加工を行うことができます。

両者のX,Y,Z軸にはリニアモータが採用されており、高精度な位置決めが可能です。高い位置決め精度と繰り返し精度によって、加工が難しいΦ1以下の小径工具や長尺形状の工具についても、安定した品質での提供を可能にしています。

>>高精密5軸CNC研削盤 Schuette325linear

>>高精密5軸CNC研削盤 Schuette335linear

>>その他の設備一覧

 

特殊精密切削工具.comによるサブランドドリルの特注製作事例

特殊精密切削工具.comが過去に製作したサブランドドリルをご紹介します。

サブランドドリル

こちらは、特殊精密切削工具.comが製作した特注サブランドドリルです。

>>詳しくはこちら

サブランドドリルの開発・設計・製作なら、特殊精密切削工具.comにお任せください

今回は、サブランドドリルについて解説しました。サブランドドリルの新規開発や既存工具の改造をご検討の際は、「切削理論」と「材料特性」を熟知している特殊精密切削工具.comにご相談ください。

当社では、創業から86年以上、お客様のご要望に合わせてオーダーメイドの工具を開発・製造してまいりました。お客様それぞれに世界一の究極の逸品の工具を作り上げることをモットーに最先端設備を揃えており、高精度な加工を実現する環境を整えてまいりました。工業界から医療業界と「人体から宇宙まで」幅広く、精度が必要な工具の納品実績が多数ございます。

サブランドドリルの開発・設計・製作なら、特殊精密切削工具.comまでお問い合わせください!

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