逃げ面の形状【切削工具の基礎】
逃げ面とは?
逃げ面とは、穿孔する際、加工面との不必要な摩擦を避けるために逃がした面です。逃げ面が複数面からなる場合は、切れ刃に近い順に第1逃げ面、第2逃げ面などといいます。ドリルは回転しながら軸方向に進むことで被削材を削り、切りくずを後方に排出させて穴をあけていきます。逃げ面は、被削材が切削された面に触れる箇所であり、加工時の摩擦抵抗などに大きな影響を及ぼします。
逃げ面の形状
逃げ面の形状は、大きく分けて平面と円錐面の2種類に分類されます。
平面の場合、刃先側の第1逃げ面と、刃先の後ろ側の第2逃げ面で構成されます。平面は中心部付近における逃げ角の確保がしやすいです。
円錐面の場合、逃げ面は1つで構成されます。円錐面は平面に比べ、刃先強度が強いです。逃げ面は被削材と接触しないことが重要ですが、必要以上に大きくすると刃先が薄くなり、強度の低下に繋がります。
下記の表は、逃げ面形状の特徴・用途を表しています。
逃げ面形状 | 特徴・用途 |
平面 | 求心性が良く刃付精度が良いため、小径ドリルに適している |
円錐面 | 様々な用途で使用可能であり、一般的なドリルに適している |
切削工具に関するお困りごとは、特殊精密切削工具.comにご相談ください
今回は、逃げ面の形状について解説しました。切削工具の新規開発や既存工具の改造をご検討の際は、「切削理論」と「材料特性」を熟知している特殊精密切削工具.comにご相談ください。
当社では、創業から86年以上、お客様のご要望に合わせてオーダーメイドの工具を開発・製造してまいりました。お客様それぞれに世界一の究極の逸品の工具を作り上げることをモットーに最先端設備を揃えており、高精度な加工を実現する環境を整えてまいりました。工業界から医療業界と「人体から宇宙まで」幅広く、精度が必要な工具の納品実績が多数ございます。
切削工具の開発・設計・製作なら、特殊精密切削工具.comまでお問い合わせください!